2年車検

2019年3月 ユピックニュース

整備売上高2年の連続増収達成
今後は自動運転で事故整備売上減も

日本自動車整備振興会連合会は、このほど平成30年度自動車分解整備業実態調査の結果をまとめ発表した。それによると、総整備売上高が2年連続前年を上回る5兆5295億円(前年比0.8%増)になったとした。前年度より420億円アップの内訳は、ディーラーが780億円の増、自家工場が121億円の増、兼業工場102億円増だったのに対して、専業工場が一人負けの583億円減だった。

これを整備作業別にみると、車検整備売上が一番大きくて2兆7億円、前年比277億円増、その他整備売上が2番の1兆8855億円、前年比527億円増、3番が事故整備1兆783億円、前年比412億円減、4番が定期点検整備3650億円、前年比28億円増となっている。

推移

いまこそ専業工場変革の時

今年の自動車整備業調査で特筆できるのは、業態別で常に売上高トップを走ってきた専業・兼業工場から、初めてディーラーがトップの座を奪ったことである。その大きな理由は、車検、その他整備、定期点検整備へ長年注力してきた入庫促進活動が実を結んだものと解釈されている。

同時に、外注から内製化に取り組んできた事故整備に関しては、衝突軽減装置の普及が済んだことなどから入庫台数の減少、単価の減少もありディーラーが最も影響を大きく受けている。その意味では、事故整備に対する取り組み方に若干の変化が起きているのではないか、など鈑金塗装業界の一部で観測されている。

一方、整備要員の一人当たりの生産性(年間整備売上高)で見ると、ディーラーが23,212千円と前年を573千円のばしているのに対して、専業・兼業工場は逆に155千円下回る9,866千円と大きく差を付けられている。このままでは、専業・兼業工場が整備売上でトップに帰り咲く見込みはますます薄くなっている。平成30年が整備業界の地殻変動元年となるかは、長く整備売上でトップの座を守ってきた専業工場・兼業工場が、いままでの単独主義的な経営活動を脱皮するなど、思い切った変革に果敢に挑戦して行くことが必要ではないだろうか。

2年車検

自動車整備業の概要


マイナンバーが保険証にもなる
213月使用開始で法令改正へ

平成28年1月から導入されたマイナンバー制度が、3年をすぎても人口の12%しかカード交付を受けていない状況を改善するため、政府は2021年3月から全ての病院でマイナンバーカードを健康保険証として使える健康保険法改正案を今国会に上程することをこのほど発表した。

マイナンバーとは、国民一人一人に12桁の番号を付番、社会保障・税・災害対策の効率化、利便性、業務のスピードアップを果たし、様々な行政サービス、国民負担の軽減につなげようと導入されている。しかし、マイナンバーカードの普及が遅れているため、初期の目標達成が危ぶまれてきている。そこで、カードを健康保険証として使えることで、一挙にカードの普及につなげる計画を打ち出したもの。具体的には、マイナンバーカードを医療機関の読み取り機にかざすだけで、社会保険の支払い基金から健康保険証情報が病院に自動送信され、窓口職員の手間も軽減されるという。

 

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