自動車車検場での不当要求171件、
検査独法の毅然対応が抑止効果を上げる。
平成24年度中に全国の自動車検査場検査員に対する暴力・脅迫・強要など不当要求行為の発生件数は、平成19年度の667件から5年連続減少して171件(前年度比56件減)にとどまった。これは、検査独立行政法人の組織的で毅然とした対応策が功を奏したものと受け止められている。不当要求行為を受検者別に比率でみると、受検代行業者が52%、ユーザー本人が33%、整備工場が12%となり、整備業者の割合が大幅に減っているのに対し、代行業、ユーザー本人割合件数そのものは減少しているものの、全体に占める割合では過去最高となっている。また、警察の出勤までに及んだ件数で18件、暴力行為4件など悪質なケースもあり、今後も検査場内の防犯カメラによる録画やICレコーダーによる録音などの活用と警察連携を強化するなど独法としても防犯対策に万全を期したいとしている。
整備工場・鈑金塗装工場元気通信
ボディショップで自社のホームページを持っている業者は少ない。
今回紹介する埼玉県新座市の「オートボディショップ河村」(河村 昭仁社長)
は、その少ない事業者の一つ。しかも経営の改革やお客様対応の先進性に優れた経営が
光る企業でもある。
いち早くスキャンツール導入
同社の事業内容を見てみると、「自動車整備・鈑金塗装・コーティング・車検・レストア等、自動車のメンテナンス全般」と表示している。
本業は板金塗装ながら、依頼されるお客様目線で受注業務を表示し、安心して委託できる車の直需工場であることを訴えている。その結果は、同社の受注顧客に占める直需客の比率がかなり高いようだ。加えて、常にお客様目線を重視する河村社長は、最近になって作業能率のアップ、仕上がり制度アップを目指した設備「スキャンツール」導入を決めた。
「いままでチェックランプが消せずにディーラーに持ち込んでいた。作業性が悪く、しかも納車が遅れることで収益力を下げていたからだ」という。導入したツールは、低価格のスマートダイアグだが、「BMWにも対応できており、投資効果は高い。」
河村社長の、常に顧客目線で決定する決断が、同社の顧客評価を上げる実績に繋がっている。(月刊整備界より転載)