新車販売2年ぶりに前年割れ‥
2018年上期の新車販売台数は、273万2,478台(前年同期比1.8%減)と、2年ぶりの前年実績割れにとどまった。車種別では、過去2年間前年を上回ってきた登録車の新車販売台数が、その反動もあってか前期実績より4.2%減と大幅に減り173万2,358台。一方で前期を2.7%上回った軽自動車だったが、台数が100万120台のため善戦及ばず、前年割れとなった。
メーカー別実績では、前年を上回ったのがホンダ、スズキ、ダイハツ、マツダ、三菱、日野、レクサス、三菱ふそう。反対に前年割れがトヨタ、日産、スバル、いすゞ、UDトラックスであった。また、車名別のトップ10は軽自動車が6車種、登録車が4車種となり、トップ3が軽自動車、登録車では日産のノートが48年ぶりのトップ首位をかざった。
冠水車・浸水車の取り扱い留意点
台風シーズンに入って、この度の西日本地区を襲った豪雨被害のような、想定を超える災害が頻発しかねない印象を強く持たれた業界人も多い。特に、多くのクルマが冠水・浸水しただけでなく、停車中の車が簡単に流される映像を目の当たりにしたことで「1トン以上もある車でも安心できない」など、改めて「車を扱う事業者の基礎知識をもう一度学び直す必要を痛感した」(専業工場経営者)という声が出ている。
そこで、「冠水した車の留意点をオーナーに説明できるか」と、3人の事業者に聞いたところ、まともに答えられた業者はなかった。そこで、本誌でいくつかの疑問をQ&A方式にしてまとめた。
- Q1 水たまりを走行する場合、どのくらいの深さなら走行できるか?
A1 車の種類にもよりますが、タイヤサイズの1/3程度を超える水深になると走行が困難になり、マフラーが水没するようならエンジン停止する危険があります。
- Q2 どのくらいの深さにはまるとドアが開けられなくなるのか?
A2 ドアの1/3程度が隠れる状態になると、開けることが困難になるので、その前に逃げるようにしてください。
Q3 最近のクルマは様々な電子部品が多用されているため、水の侵入で車両火災が起きると聞いているが本当か?
A3 対策が進んだ車両なら発火することはないとされていますが、どの車が対策済みか不明です。発火事故に発展することを防止するためにも、冠水・浸水の程度を聞いたり診断したりして、安全を確かめてからエンジンを始動することが必要です。
- Q4 エンジンルームまで浸水した車の扱いにはどう対応すべきか?
A4 水がマフラーに入っているかで判断します。マフラーの上まで浸かった車なら外見だけで判断せず、電気ショート・感電事故を想定してエンジンをかけないように注意することや、中でもHV・EV車などは感電事故もあることを注意して、専門家に依頼するようにアドバイスします。
- Q5 水没車の修理についてどうすべきか?
A5 エンジンそのものも多大なコストがかかることや、室内も悪臭が消えない場合が多いことなどから、ほぼ廃車にしているのが実情です。
整備工場・板金塗装工場元気通信
損保10億円達成で感謝の集い
愛知県春日井市の整備工場「サンアイ自動車株式会社(伊藤幸三代表取締役)」が昨年度の損保取扱高10億円の偉業を達成した。それを記念して、市内のホテルプラザ勝川で盛大な「感謝の集い」を開催している。専業企業では珍しいため、ご紹介いたします。
同社は、1963年に鈑金塗装業として創業、その後、自動車整備業、クルマ販売、保険代理業など車の総合サービス業へ事業拡大、拠点だけで10拠点、年商60億円、社員数125名を誇る大手整備企業となり、地元だけでなく全国的にも名が知られる存在となっている。
感謝の集いを開いた理由を、伊藤社長は「目的は三つあり、一つが歴代の保険会社の担当者に伝えること、二つが社会に還元のため交通遺児育英会への寄付、三つが担当社員を含め社員への感謝を示すこと」と明らかにしている。そのうえで、「当社の基本理念<人は人の為にあり>を基に、社員の人間力を高め、5年後には15億円、10年後には20億円を目指しています」と力強いビジョンを明らかにしてくれた。
(月刊せいび界7月号より転載)